社内の床掃除はどうすれば良い? 種類別の床掃除の方法や業者に任せた場合の相場を解説
オフィスの床掃除はどの程度の頻度で行っているでしょうか。それほど床の汚れが目立たない素材や色の場合、かなり長い間床掃除を行っていない会社も多いかもしれません。しかし床掃除をせずにいると、生産性の低下や事故・健康リスクの増加など、さまざまなデメリットがあります。
そこで本記事では、床掃除の種類や種類別の床掃除の方法や場所別の掃除のポイント、業者に依頼した場合の床清掃の相場や業者選びのポイントなどをまとめました。自社の床掃除にお困りの方は、本記事を参考にしてみてください。
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床は職場で特に汚れやすい箇所の一つ
どのような業種でも、多くの人が土足で行き交う床は、職場の中で特に汚れやすい箇所の一つです。
床が汚れていると生産性やモチベーションが低下し、事故や健康被害のリスクが高まる他、取引先やお客さまに良くない印象を与えてしまい、自社のイメージや信頼性の低下にもつながる可能性があります。また汚れが蓄積すると床が劣化してしまうため、将来的に余計なコストがかかる可能性も高いです。
このような事態を防ぐためには、定期的に適切な床掃除を行うことが欠かせません。
床掃除の種類
床掃除は床の種類によって適した方法が異なりますが、一般的な床掃除は大きく3種類に分類できます。まず床掃除の種類を見ていきましょう。
日常清掃
日常清掃は、定期的に行う床掃除のことです。
ほうきや掃除機でホコリやゴミを取り除いたり、雑巾やモップを使って拭いたりするのが日常清掃に該当します。家庭用洗剤などを使用することはありますが、特殊な薬品や業務用の機械などは使用しません。
ウェットメンテナンス
ウェットメンテナンスとは、ポリッシャーという床洗浄用の機械を用いて床を磨き、ワックス掛けをする床掃除の方法です。
日常清掃だけで日々の汚れを取り除くことはできず、床には汚れが蓄積しています。ポリッシャーを使えば、古くなったワックスをはがし、雑巾やモップでは落とせないこびり付いた汚れを落とすことが可能です。またその後にワックスを掛けることで、汚れから床を守り、傷が付くのを防げます。
ただしポリッシャーだけで、全てのワックスがはがせるわけではありません。残ったワックスは黒ずみの原因になることがあるので、定期的に全てのワックスをはがして床をきれいにする剥離清掃を行う必要があります。
ドライメンテナンス
ドライメンテナンスは、ドライワックスと呼ばれるドライメンテナンス用の特殊なワックスを、床に何層にも塗って被膜を作って床をコーティングし、専用機械で磨く床掃除の方法です。
ドライメンテナンスの場合、日々汚れるのは被膜の部分なので、床自体が傷ついたり汚れたりするのを防げます。ただしウェットメンテナンスに比べるとコストが掛かるため、大規模な商業施設などで導入されることが多いです。
【種類別】床掃除の方法
前述した通り、床掃除は床の種類によっても掃除方法が異なります。素材の種類別に床掃除のやり方を見ていきましょう。
フローリング
フローリングの場合、ほうきや掃除機を使ってホコリやゴミを取り除いた後、水拭きで汚れを落とし、最後に乾拭きをします。水拭きする際は、中性洗剤を適量混ぜた水を使えば汚れが落としやすいです。
フローリングは、ワックス掛けをすることで汚れが付きにくくなり、床を傷から守れます。無垢材の場合は、樹脂ワックスやオイルステインなどを使用すると良いでしょう。合板の場合は合板用のワックスを使用してください。定期的に塗り直すことで、床が傷んでしまうのを避けられます。
カーペット
カーペットは繊維にホコリやゴミが絡み付きやすいため、見た目以上に汚れていることが多いです。しっかり汚れを取るためには、業務用の掃除機を使うと良いでしょう。
部分的な汚れは水に中性洗剤を適量混ぜ、雑巾やモップを使って汚れを落とした後、しっかり乾燥させましょう。スチーム洗浄機を使えば、染み込んだ汚れも効率的に落とせます。
クッションフロア
クッションフロアは、塩化ビニルで作られた適度な弾力性のある床のことです。一見普通のフローリングのように見えますが、転倒した際のけがを防ぎやすくなります。
クッションフロアの場合、ほうきや掃除機でホコリやゴミを取り除いた後、中性洗剤を薄めた水を雑巾やモップに付けて汚れを拭いて、最後に乾拭きを行いましょう。フローリング用のワックスは使用できませんが、クッションフロア専用のワックスを使えば、汚れや傷を防止できます。
タイル
石材などを敷き詰めたタイルのフロアは、汚れが表面や接合面にたまりやすいです。
ホコリやゴミは、ほうきや掃除機を使って取り除きましょう。表面の凹凸に汚れが付いたままになると、黒ずみが目立つようになってしまいます。細かい部分まで汚れをかき出せるタイプのポリッシャーを使って定期的に表面を磨き、汚れをしっかりと落とすことが大切です。
【場所別】床掃除のポイント
場所別に床掃除のポイントをご紹介します。
トイレ
どの職場でもトイレの床は特に汚れやすい場所です。
汚れが見えなくても、排泄物が飛び散って汚れている可能性があります。臭いの原因にもなってしまうため、社内の床の中でも特に小まめな掃除が必要です。
トイレの床は硬く絞った雑巾やモップで水拭きするか、トイレ用のウェットシートを使用して拭きましょう。汚れがこびり付いている場合は、デッキブラシを使用するのがおすすめです。床を掃除した後、ぬれたままになっていると転倒のリスクが高くなります。水拭き後にしっかりと乾拭きをするようにしてください。
工場
一般的なオフィスと異なり、工場の床は油汚れがこびり付きやすいです。
ホコリやゴミをほうきや掃除機で取り除く点は通常の床と変わりませんが、油汚れにはアルカリ性洗剤を使用しましょう。またかなりこびり付いた汚れは、スクレーバーと呼ばれる道具を使えば削ぎ落とせます。
生産工程で水を使用する工場の場合、排水溝が設置されているため、仕上げに水を使って汚れを流すことが可能です。しかし排水溝がない場合、大量の水を使って汚れを流すことはできません。洗剤を使って油汚れを落としたら、モップを固く絞った状態で床を拭きましょう。
いずれの場合も掃除の後は乾拭きして、しっかりと床を乾燥させることが大切です。
飲食店
食品を扱う飲食店の床は、油汚れはもちろん、細菌も繁殖しやすいです。また洗剤を含んだ水など、さまざまな汚れがこびり付いています。
飲食店のホールは、ほうきや掃除機で汚れを取り除いた後、中性洗剤を薄めた水をモップや雑巾に付けて汚れを落としましょう。ホールには排水溝がないため、落とした汚れは雑巾やモップを使って水拭きします。最後に乾いた雑巾やモップで乾拭きして完了です。
飲食店の厨房は、ホール以上に汚れやすいです。ほうきや掃除機で汚れを取り除いたら、一度厨房全体に水を掛けて汚れを落としましょう。次に床全体に中性洗剤を掛け、デッキブラシでしっかりこすります。油汚れがこびり付いている場合は、アルカリ性洗剤を使用して落とした後、水で洗剤をしっかり流してください。掃除の後は排水溝に汚れがたまっているため、排水溝の掃除も欠かせません。最後の仕上げとして換気を行い、除菌剤や水で薄めた塩素系漂白剤を床全体に撒いて除菌を行って、再度水で完全に流します。
床掃除の理想的な頻度
どのような床なのかによっても適切な頻度は異なりますが、一般的なオフィスのフロアの場合、ほうきや掃除機を使った床掃除は毎日行うのが理想です。最低でも3日に一度程度は行うようにしてください。
雑巾やモップを使ったフローリングの水拭きは、2〜3カ月に一度は行うのが理想です。また床がカーペットの場合、6カ月程度に一度はスチーム洗浄機を使って洗うようにしましょう。フローリングのワックス掛けは頻繁に人が立ち入る場所で1〜2カ月に一度、それほど人が立ち入らない場所なら3〜6カ月に一度の頻度で行うのが理想です。
床掃除は業者に依頼するのもおすすめ
日常的にほうきや掃除機を使って掃除をするのはそれほど大掛かりではないため、自社で行っている会社も多いです。
しかし水拭きやワックス掛けをするとなると、かなり手間が掛かってしまいます。ポリッシャー、スチーム洗浄機などを使った本格的な掃除は専用の機械もそろえなければなりません。床掃除を社内で本格的にしようとすると業務に支障が出る恐れもあるので、業者に依頼している企業も多いです。
床掃除に手間が掛けられないのなら、業者に依頼することも検討してみましょう。
業者に依頼した場合の床清掃の相場
床清掃を業者に依頼した場合の相場の目安は、以下の通りです。
清掃内容 | 相場(100平米ごとの単価) |
---|---|
床洗浄(タイルや塩化ビニルなど) | 1万~2万円 |
床洗浄(カーペット) | 25万円 |
ワックス塗布 | 1万~3万円 |
上記はあくまで目安で、一般的には実際の床面積に応じて料金が決まることが多いです。業者に依頼する際は複数の業者に依頼して、料金を比較するようにしましょう。
床清掃を依頼する業者選びのポイント
床清掃を依頼する業者選びをする際に押さえておきたい、4つのポイントをご紹介します。
実績数の豊富さ
床清掃を依頼する業者を選ぶ際は、実績の豊富さをチェックしましょう。
実績の多さは、多くの企業から信頼を寄せられている証です。導入実績に加えて、口コミもチェックすると、信頼して任せられる業者かどうかが見極めやすいでしょう。ウェットメンテナンスやカーペット洗浄など、どのようなジャンルの床清掃の実績があるかもチェックしておくことが大切です。
損害賠償保険の加入の有無
損害賠償保険に加入している業者かどうかも、確認しておきたいポイントです。
清掃業者に依頼すると、思わぬ物損が起こってしまうことがあります。万が一オフィスの備品や装飾品などが破損してしまった場合、損害賠償保険に加入している業者なら、補償を受けられるのでおすすめです。
対応の丁寧さ
業者選びをする際は、対応の丁寧さも必ずチェックしましょう。
一概にはいえませんが、対応が雑な業者は清掃業務も雑に行う可能性があるかもしれません。問い合わせや見積もりの際の対応をチェックして、真摯に対応してくれる業者かどうかを見極めましょう。
手間をかけずに床掃除をしたいなら業者に依頼するのもおすすめ
本記事では、床掃除の種類や種類別の床掃除の方法や場所別の掃除のポイント、業者に依頼した場合の床清掃の相場や業者選びのポイントをご紹介しました。床は社内でも汚れやすい箇所の一つです。本記事を参考にして、定期的に床掃除を行い、職場環境を整えましょう。
日常清掃はそれほど手間がかかりませんが、念入りな掃除には手間がかかります。床掃除まで手が回らないなら、業者に依頼するのも一つの方法です。清掃・ビル管理サービスを提供している株式会社アーネストは、ハードフロア清掃やカーペット清掃など、床清掃にも対応しています。日常清掃や定期清掃、臨時清掃など、ニーズに応じた対応を行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。