店舗の床掃除を徹底解説! 床材別の掃除方法や必要な道具、業者の選び方を紹介

毎日数多くの人が通行する店舗の床は、非常に汚れやすいため、定期的に掃除してきれいな状態を保っておくことが大切です。床の掃除方法や注意点は床材ごとに異なるため、正しい掃除方法をマスターしておきましょう。
本記事では、店舗の床の汚れの種類や原因、床材別の適切な掃除方法と注意点、掃除道具の選び方、掃除の頻度について解説します。
清掃業者に依頼する場合のポイントも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
- 目次 -
店舗の床の汚れの種類
店舗の床の汚れには複数の種類があり、それぞれ原因が異なります。汚れの種類に応じて適切な掃除方法も変わるため、まずは店舗の床が何で汚れているのかを把握するところから始めましょう。
ここでは店舗の床の汚れの主な種類と原因を紹介します。
ほこりや砂などの日常的な汚れ
店舗にはスタッフやお客さんなど多数の人が出入りするため、ほこりや砂、泥、洋服の繊維などの汚れが溜まります。
飲食店の場合は、床に食べこぼしや飲みこぼしなどが落ちたり、シミになったりすることもあります。
油汚れ
飲食店の店舗では、調理に用いた油が大量に付着します。特に厨房のコンロ周りやグリストラップ(厨房から出る排水に含まれる油やごみをせき止める設備)は油による頑固な汚れに悩まされやすい場所です。
水アカやカビ
トイレや洗面台、厨房などの水回りに加え、雨が吹き込みやすい店舗入口などは水アカやカビが発生しやすい場所です。水アカやカビは放置すると頑固な汚れになりやすく、見た目も悪くなるため注意が必要です。
特にカビは胞子を吸い込むと健康に害を及ぼすこともあるため、きちんと掃除・除去しましょう。
その他の汚れ
ここまでに紹介した汚れ以外にも、店舗で使っているプリンタのインクや内装で用いた塗料が床に落ちて汚れるケースがあります。
また、厨房でよく使われるステンレスシンクはさびにくい性質がありますが、もらいサビが発生した場合、剥離したサビが床を汚す場合があるため注意が必要です。
【床材別】店舗の床の適切な掃除方法
店舗の床を効率的に掃除するコツは、床材ごとに適した掃除方法を採用することです。ここでは床材別に店舗の床の適切な掃除方法を説明します。
フローリングの床
木材を使用したフローリングの床は、材質によって単層フローリングと複合フローリングの2種類に区分されます。
このうち、天然の無垢材をそのまま加工して成形した単層フローリングは、湿度の変化によって伸び縮みする性質があるため、やや深めの目地が設けられています。ほこりやごみが溜まりやすいため、室内用のほうきで掻き出すか、吸引力の強い掃除機をかけるのがポイントです。
ほこりやごみを取り除いたら、固く絞った雑巾で水拭きします。木材のフローリングは水に弱いため、雑巾はしっかり絞って水気を切りましょう。
頑固な汚れがある場合はフローリング用の中性洗剤を使ってこすり洗いする方法が有効です。またフローリングは定期的にワックスがけをすると、品質を長持ちさせることができます。
クッションフロア
クッションフロアとは、塩化ビニル素材を使用したシート状の床材です。水や油をよく弾くためメンテナンスは比較的手軽ですが、一度汚れが沈着すると洗剤を使ってもきれいに落とすのが困難になるため小まめに掃除することが大切です。
掃除方法はフローリングとほぼ同じで、掃除機で表面のほこりやごみを取り除いた後、柔らかい雑巾で水拭きします。クッションフロアは柔らかい分、傷が付きやすいため、硬いブラシやほうきを使うのは控えた方が良いでしょう。
目立つ汚れがある場合は、床材用の中性洗剤を使うか、メラミンスポンジを使ってお手入れするのがおすすめです。
タイル
タイルの床は汚れや水に強いため、店舗ではトイレなどの床材として用いられることが多いです。
掃除には、モップあるいは水で濡らした雑巾を使用します。目地の部分にごみが詰まっている場合は柔らかい毛のブラシを使って汚れを掻き出しましょう。汚れがひどい場合は、水で薄めた中性洗剤を使用し、雑巾などでこすり洗いします。
なお、頑固な黒ずみ汚れは中性洗剤では落としにくいため、酸性の洗剤を使う必要があります。ただ、タイルの素材によっては酸性の洗剤を使うことで床材を傷めてしまうこともあるため要注意です。
そのため、酸性洗剤を使用する際は取扱説明書に従って適切な濃度に薄めた上で、目立たない部分に洗剤を使用し、床材に悪影響を及ぼさないかどうかをよく確かめましょう。
カーペット
繊維素材を用いたカーペットは、砂や土、ほこりなどが蓄積しやすい床材です。これらの汚れを放置していると、ハウスダストやダニの温床になる恐れがあるため、丁寧に掃除機をかけることが大切です。
シミが付いたときは、カーペット用の洗剤か重曹を使用すると汚れを落とせます。ただ、毛足が長いカーペットほど汚れやシミをしっかり取り除くのは困難です。市販の掃除機は吸引力に限界があるため、必要に応じて専門業者に定期的なクリーニングを依頼した方が良いでしょう。
コンクリート
厨房や土間、テラスなどがある店舗では、コンクリートの床材を使うこともあります。まずは、ほこりやごみをほうきや掃除機で取り除いた後、固く絞った雑巾で拭き掃除します。コンクリートは水シミができやすいため、水気はしっかり切り、さらにから拭きで仕上げるのがポイントです。
頑固な汚れはアルカリ性洗剤か重曹を使って落とせますが、どうしても落ちない場合はやすりで削り取る方法もあります。
店舗の床材ごとの適切な掃除道具一覧
店舗の床を掃除する際は、床材に合わせて適切な掃除道具を選ぶ必要があります。ここでは床材別に必要な掃除道具を一覧にまとめました。
床材 | 掃除用具 |
---|---|
フローリング | 掃除機・ほうき・雑巾・モップ・フローリング用中性洗剤・ワックス |
クッションフロア | 掃除機・雑巾・床材用の中性洗剤・メラミンスポンジ |
タイル | モップ・雑巾・柔毛のブラシ・中性洗剤・酸性洗剤 |
カーペット | 掃除機・カーペット用の中性洗剤・重曹・雑巾 |
コンクリート | 掃除機・ほうき・雑巾・アルカリ性洗剤・重曹・やすり |
以上が床材別の基本的な掃除道具ですが、酸性洗剤ややすりなど必ずしも必要とされないものもあるため、汚れの度合いなどに応じて準備しましょう。
店舗の床を掃除する際の注意点
店舗の床を掃除する際は、以下の点に注意しましょう。
日常清掃は毎日、定期清掃は月1回が基本
店舗の床掃除は、大きく分けて日常清掃と定期清掃の2つに区分されます。日常清掃は床の掃き掃除や水拭きなどのことで、これは毎日実施する必要があります。
一方の定期清掃とは、フロアのワックスがけやカーペットのクリーニング、グリストラップの洗浄など、日常清掃だけではカバーしきれない部分のお手入れです。
定期清掃は大がかりな作業になるため毎日行うわけにはいきませんが、ワックスがけは半年~1年に1回、カーペットクリーニングは年に1~2回、グリストラップの洗浄は1~3カ月に1回行うよう心掛けましょう。
転倒に注意
店舗の床は、素材によっては滑りやすく、転倒する危険性があります。特にフローリングやタイルといった表面がつるつるしている床材は、濡れているとより滑りやすくなるため、水拭き後はから拭きをすると良いでしょう。
また水拭きの際、冷水ではなく温水を使うと乾燥時間を短縮できます。
アルカリ性や酸性の洗剤を使う場合は要注意
アルカリ性や酸性の洗剤は洗浄力が高い分、人体にも刺激を与えるリスクがあります。これらの洗剤を使用する場合はゴム手袋やマスク、ゴーグルなどを着用し、体をしっかり保護しましょう。併せて、窓を開けたり、換気扇を回したりしてしっかり換気することが大切です。
またアルカリ性と酸性の洗剤を混ぜると中和作用が発生してしまい、洗浄力が低下してしまいます。同じ場所で使いたい場合は、どちらか片方を使用した後、十分な時間を置いてからもう片方の洗剤を使うようにしましょう。
清掃業者に店舗の床掃除を依頼する場合の注意点
セルフケアでは落とせない頑固な汚れがある場合や、カーペット床をクリーニングしたい場合は、清掃業者に床掃除を依頼する必要があります。
清掃業者選びに迷った場合は、以下のポイントを参考に、信頼できる業者に任せましょう。
実績をチェック
店舗の床掃除を請け負った実績が多い業者は、掃除に関する知識やノウハウも豊富で、専門性の高いサービスを期待できます。
実績や事例はWebサイトやパンフレットなどに掲載されているため、自店のニーズに合っているかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。
スタッフの対応をチェック
床掃除と一口にいっても、メニューや料金体系、オプションなどは業者によって異なります。そのため、床掃除を依頼する際はあらかじめ問い合わせや見積もりの請求を行う必要がありますが、その際、担当スタッフの対応の良さもチェックしておきましょう。
こちらのニーズや要望を無視し、一方的にサービスやプランを勧めてくる業者を選んでしまうと、結果に不満が残ったり、無駄なコストを使ってしまったりする原因になるため要注意です。
損害保険の加入状況をチェック
清掃業者は細心の注意を払って作業を行いますが、事故のリスクをゼロにすることはできません。掃除中に床材を傷めたり、店内にある備品などを壊してしまったりした場合にきちんと損害を補償してもらえるよう、損害保険への加入の有無や補償内容をあらかじめチェックしておきましょう。
店舗の床掃除は、材質に合わせて正しく行おう
店舗の床を掃除する際は、床材の種類に合わせて適切な方法、道具を用いて作業するのがポイントです。正しい方法・道具で掃除すれば汚れをきれいに落とせますが、どうしても落とせない頑固な汚れがある場合や、カーペットをクリーニングしたい場合は清掃業者への依頼を検討しましょう。
清掃業者を選ぶ際は、業績が豊富か、スタッフの対応は丁寧か、万が一の場合の補償はしっかりしているかといったポイントをきちんと確認し、信頼できるところに任せることが大切です。
株式会社アーネストは、導入企業累計1,000社を突破した豊富な実績に基づき、個々のニーズに柔軟に対応する清掃サービスを提供しています。万が一の場合の補償も備えているため、店舗の床掃除にお悩みの方は、ぜひ株式会社アーネストにご相談ください。